_ 今日は前日の雪の影響で外を歩くのが大変そうなのだけど、偶然にも予め有給休暇を取得していたので通勤しないですんでいる。
_ 先日Twitterでの会話の流れから生じたちょっとした問題。数学で「aがbともcとも異なる」ことを「b≠a≠c」と表す書き方は、紛らわしい場合がある*1し決して行儀のよい書き方とはいえないのだけれど、自分用のメモなどではそういう書き方を使ってしまうこともあるかもしれない。さて、上のような横着した書き方で「aとbとcが全て異なる」ことを1行で表そうとすると、例えばa≠b≠c≠aと書けば不等号3個で用が足りる。では、一般にn個の元が全て異なることをこのような書き方で表そうとすると、不等号を最小で何個使うことになるだろうか?
なお、3個の元のときを例にとると、上のa≠b≠c≠aのような無駄のない書き方だけでなく、a≠b≠c≠b≠a≠cみたいな冗長性のある(同じペアについての不等号関係が2回以上現れる)書き方でも構わないことを注意しておく。(そういう書き方を許さないとすると、n=4の場合で既に条件を満たす書き方が存在しなくなってしまう。)
*1 一つの問題として、等号の場合にはb = aとa = cがb = cを導くのでb = a = cと書いたら「aとbとcが全て等しい」の意味で誤解はないのだけど、不等号の場合にはそういう導出関係は一般には成り立たないので、どこまでの範囲で等しくない関係が言えているのか混乱する場合がある。
最近のツッコミ↓
(a-b)(b-c)(c-a)≠0 って表記はどうだろう、と思ったけど、実数ならいいけど、複素数とかだとまずいかな。
コメントありがとうございます。その表記は実数や複素数など体の要素なら成り立ちますが、例えば環Z/nZでnが合成数の場合などはギャップが生じますね(a,b,cが全て互いに異なっても左辺が0になり得る)。 <br> <br>ちなみに、「実数a,bの少なくとも一つは非零」を「a^2 + b^2 ≠ 0」と表記する人がたまにいるのですが、実数であることに依存した表記なのでやはり好ましく思われないことが少なくありません。