_ (9/6記:週末。翌日から出張でかつ出張中に論文締切りがやってくるので、発表準備を全く行っていないという事実には目をつぶってひたすら論文書きを進める。夜中まで、というか翌日の出発直前までかかってようやく1本論文を投稿にこぎつけた。)
_ (9/6記:この日から5日まで「組合せ論サマースクール2013」のため盛岡へ出張。今回の出張にはいくつか不安要素があり、まずは3日(正確には日本時間で4日の朝9時)に締切の論文投稿が1件分積み残されていること。次に現地の会場兼宿泊施設では普段使っている無線Wi-Fi機器の電波が届いておらず、周辺の湖の橋向こうぐらいまで歩かないと電波が使えないこと(別の某通信会社の機器なら使えたのだが、直前に機器レンタルを申し込みに行ったらレンタルは扱っていないと言われてしまってorzとなった次第)。あと4日朝一の発表の準備が何一つ進んでいないこと。一応世話人の一人ということになっている手前、集会中に雲隠れして論文書くわけにもいかないこと。ろくに寝ていないこと。等々、ここまで困った出張も珍しいと思いながらどうにか荷詰めして出発して現地に到着するところまではこぎつけた(新幹線車内で危うく寝過ごすところだった。危ない)。はてさてどうなることやら。)
_ (9/6記:前日は移動日だったので、この日がサマースクール初日。ちなみにこの集会は「サマースクール」と銘打っているものの入門講義などがあるわけではなく、「未解決問題セッション」があることと参加者全員発表義務があること以外は通常の合宿型研究集会である。さて、前日の現地入り以降も論文書きを進めていたものの全然終わらなかったので、この日もどうにかして論文書きを進めていた。昼食も夕食も、他の参加者がゆったりと談笑しながら食事する脇で全速力で食べ終えてさっさと部屋に戻るという有様であった。その甲斐あって、日付が変わる頃にはどうにかゴールが見え始めてきていたのだが…(続く))
_ (9/6記:この日の朝9時が運命の論文投稿締切である。ここ数日の睡眠時間と引き換えに朝6時頃にようやく論文を投稿できる段階になったものの、問題は電波事情により宿からでは論文投稿ウェブページにアクセスできないことである。以前書いた通り、ネット接続のためには周辺の湖に架かる橋を渡らなければならない。この日の朝に雨が降っていなくて本当に幸運であったと思いつつ、PCとWi-Fi機器を持って宿を出て橋へ向かう。途中、橋まで行かなくても電波を拾えないかなぁと悪あがきを繰り返しつつ、15分くらいかかって橋へ到達。Wi-Fi機器の電波状況を確認しつつ橋を渡り始めると、だんだん断続的にではあるが電波を拾えるようになっていき、橋の中央付近では一応通信が可能そうな電波強度になっていた。というわけで、橋の中央でPCを取り出し論文投稿作業開始。状況としては、右手に持ったWi-Fi機器を高く掲げ(ちょっとでも高い方が電波を拾いやすいかもしれないという気休め)、左手にノートPCを広げ、vsギアッチョ戦のラストを思い起こさせる見事な朝日に照らされる湖を眺めながらウェブサイトからの応答待ちを繰り返す(途中、投稿に必要な著者情報などを人差し指入力しつつ)という実に絵になる状況である(絵心の無さにより図解は割愛)。左手の筋肉痛と戦いながら論文投稿(と、溜まっていたメールのチェックと緊急のメールの返信)を終えるまでに40分か50分くらいはかかった模様である。ちなみに作業中に朝の散歩中と思われる地元住民3名とすれ違い、さわやかに朝の挨拶を交わすなどした。「不審人物には声をかけて反応をうかがう」という原則に忠実な住民の方々であった。
というわけでどうにか重要な作業を終えて宿に戻り、2時間足らずの間に朝食と身支度を終えて発表に臨んだ。発表準備は全くしていなかったのだが、幸いにも発表内容は直前まで書いていた論文の中身なので、ある意味で今までで最も熱心に発表準備した発表だったと言えるかもしれない。そして発表を終え、これ以上なく爽やかな気分に包まれながら遠足自由討論をスキップして全力で睡眠を取り、MarriageTheoremのサマースクールはこれからだ!となったところで、残りは翌日の午前だけとなってしまったorz。でも、久々にのんびりと食事できたことは本当によかったと思った。)
_ (9/6記:サマースクール最終日。これまでの鬱憤を晴らすかのように他の方々と議論を行うなどした。特に、未解決問題セッションで某氏が提示した問題についてちょっとよさげな方針を思いついたのでご本人と少しディスカッションし、逆に私が提示した未解決問題についてもちょっと興味を持ってもらえたようだったので簡単な要点のメモを作ってお渡しするなどした。その未解決問題は暗号の研究に出てきた問題をなるべく数学的に定式化したものだったのだが、定式化してみると私のあまり詳しくない分野の知見がないと手が出せなさそうな問題になっており、逆にその某氏は私よりそちらの分野に詳しい方なので、何か進展が得られるといいなぁと期待しつつ帰路についた。まったく、一時はどうなることかと思った今回の出張ではあったが、どうにか収まったようなのでほっとしている次第である。あとは件の論文が(せめてどちらか一つだけでも)アクセプトされてくれるといいのだが…。)
_ 週末の発熱の影響でさすがにちょっとふらふらする。こういう日に限って午前中から会議というのも間が悪いものである。
_ IACR ePrint 2013/572まで確認済み、ECCC 2003年分まで確認済み
_ 気になった論文:More Efficient Cryptosystems From k-th Power Residues
, Zhenfu Cao and Xiaolei Dong and Licheng Wang and Jun Shao, http://eprint.iacr.org/2013/569
At Eurocrypt 2013, Joye and Libert proposed a method for constructing public key cryptosystems (PKCs) and lossy trapdoor functions (LTDFs) from $(2^\alpha)^{th}$-power residue symbols. Their work can be viewed as non-trivial extensions of the well-known PKC scheme due to Goldwasser and Micali, and the LTDF scheme due to Freeman et al., respectively. In this paper, we will demonstrate that this kind of work can be extended \emph{more generally}: all related constructions can work for any $k^{th}$ residues if $k$ only contains small prime factors, instead of $(2^\alpha)^{th}$-power residues only. The resultant PKCs and LTDFs are more efficient than that from Joye-Libert method in terms of decryption speed with the same message length.
_ (9/17記:この日も午前中からミーティング。普段は午前中のミーティングってあまり多くないのだが、体調がいまいちのときに限ってそういう用事が重なるという法則にも困ったものである。)
_ (9/17記:三連休の最終日。台風で天気がとんでもないことになった。我が家の周辺は幸いにして目立った被害が見られなかったが、地域によっては避難する人が相次いだり本当に大変だったらしい。私の知り合いでも、ちょうどこの連休中に台風の被害が激しかった地域へ数学合宿に赴いていた人たちがいてどうなることかと思ったが、Twitter経由で知った範囲では何とか無事にみなさま帰宅されたらしい。よかったよかった。)
_ (9/24記:この日は色々あって、うちの研究所だけれども普段と違う地区の部屋で仕事をしていた。いつもの居室は窓が無いため暗く(←物理的に)風通しの悪い(←物理的に)研究環境なのだがこの日の部屋には窓があったので非常に素晴らしかった。)
_ (9/24記:三連休最終日。そういえばこの連休中に第4回関西すうがく徒のつどいが開催されていた。発表のラインナップを見るとわりと面白そうなネタが多かったので行けなくて残念であった(いや、行こうと思えば行けたのかもしれないけど忙しい時期に関西まで自腹で聴講だけしに行くのは。どこでもドアの実用化が急務である)。某選択公理の人などいくつかの発表は実況まとめである程度雰囲気を味わえたのだけど乱数の話とか実況も見当たらないし云々。さて、次は第5回か。)
_ Twitterでも宣伝したけれども、友人が「パズルゲームで楽しむ写像類群入門」という本を書いた(まだ発売前っぽいけど)のでこちらでもささやかながら宣伝。
_ IACR ePrint 2013/613まで確認済み、ECCC 2003年分まで確認済み
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