_ (11/6記:ここ3年ほど、放送大学の講義、といってもテレビ出演する方ではなく普通に教室で行う方の形式の講義を年に1科目担当させてもらっているのだが、今年はこの日と来週の二日間かけて講義をすることになっている。普段は講義をする立場にない人間が日に4コマしゃべり続けるというのは、良い刺激にはなる一方、終わった頃には喉がわりと大変な状態になったりすることもある。この日も喉がかれた。
講義の内容は、大まかに「数学の話」と指定がある以外はこちらで自由に決めてよいことになっているので、その時々に興味のあるネタを中心に構成を考えている。折角なので自分の色を出していこうと思い、単に数学の理論的な話をするよりも、暗号も含めた応用との関わりも交えつつ色々なトピックの紹介をするというスタンスで臨んでいる。で、講義を実際に行う半年ほど前に「あの話題も出したい、この話題も面白そう」と作った夢いっぱいのシラバスを半年後の自分が読んで、半年前の自分の無茶振りにキレるというパターンが毎回続いていて、今回も同じ轍を踏んでしまった。
ちなみに、この日の講義の一コマでは、バースデイパラドックスの話を枕として離散対数問題に対するBaby-Step Giant-Step法のあらましを紹介した。その予習中に、バースデイパラドックスでオーダーが平方根になるというアレの解析を初めて真面目に考えたりして個人的にとても有益だったのだが、「予備知識は高校程度の数学で充分」とシラバスに書いているため群の概念も前提知識とできないということに白板の前で初めて気が付き慌てる場面などもあった。やれやれ。
あと、話の都合上「完全秘匿性」「頻度検定」「擬似乱数」のような難しい(←当人比)漢字を書く必要があったので入念に予習していったにもかかわらず、実際には漢字どころかひらがなを何度も間違えて書いてしまったというのは我ながらどうかと思った次第。)
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