【補題】族 \( (U'_i)_i \) は \( X \) の開被覆ではない。というわけで \( (U'_i)_i \) は \( X \) の開被覆ではないので、どの \( U'_i \) にも属さない \( g \in X \) が存在する。このとき各添字 \( i \) について \( g(i) \not\in U_i \) 、とくに \( g(i) \neq p \) であるから、この \( g \) が直積 \( \prod_i A_i \) の要素となる。(証明終)
証明 開被覆であるとすると、有限な(*2)部分被覆 \( (U'_i)_{i \in I} \) が取れる。一方、有限個の(*3)非空集合の族 \( (X_i \setminus U_i)_{i \in I} \) に対する選択関数 \( f \) を取り(これは選択公理抜きで可能である)、 \( X \) の要素 \( g \) を \( i \in I \) のとき \( g(i) = f(i) \) 、 \( i \not\in I \) のとき \( g(i) = p \) と定義すると、これはどの \( i \in I \) に対する \( U'_i \) にも属さない。これは矛盾である。(証明終)
*1 任意の非空集合族について、各要素ごとに空でない有限部分集合を選び出せるという公理。私は標準的な和名が何なのか知らないので、どなたかご教示下さいませ。
_ arXiv:quant-phを5月1日分まで確認した。(arXiv:mathは5月1日分までのまま。)
_ IACR Cryptology ePrint Archiveを最新版(2012/018)まで確認した。これで肩の荷が一つ下りた。
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